サンタ営業に出会うまで②

前回 サンタ営業に出会うまで①からの続き

心のダムが決壊寸前だった丁度その頃、スズキと名乗る男の人から電話がかかってきました。

「一度、お会いしましょう」

銀行の先輩たちが何人も転職した外資系保険会社からのスカウトの電話でした。

転職した先輩たちの一人と僕は仲良くさせてもらっていました。よく一緒に雪山へ行ったりしていたのですが、先輩は銀行にいたころとは別人のように生き生きとして毎日を楽しそうに過ごしていました。

僕はその電話で会うことを了承し、後日スカウトの人と喫茶店で会うことにしました。

「ノルマはない。お客様に良いと思う商品だけを勧めればよい。お客様に喜ばれる仕事だ。しかも給料は青天井。お客さまに喜ばれ、そして稼げる仕事が生命保険の営業という仕事だ」

との誘い文句に(これだ!これしかない!)と心に響き、僕は外資系の生命保険会社へ転職を決意しました。

ノルマと罵声から解放され、お客様に喜ばれながら稼げる。そんな明るい未来を頭に描きながら、意気揚々と転職をしました。

しかし、現実は甘くはありませんでした。お願い営業と殿様営業しか教育されてなかった僕の話を聞いてくれる人はほとんどいません。銀行時代親しくしてくれていたお客さんも手のひらを反すようにバタンとドアを閉じてしまいます。飛込み営業をしてみても、名刺を出すなり「用はない、帰ってくれ」と断りの連続。保険の営業マンがこんなに世の中で嫌われているとは知らなかった!

それでも僕の話を聞いてくれて、いいねといって契約をしてくれる人や、たまたま保険の見直しを考えていた人に偶然出会い何とか査定をクリアしていくことはできましたが、全然思い描いていた未来とは違いました。

銀行の奴らを見返してやるんだ、

一流企業に就職した同級生たちを見返してやるんだ、

という気持ちをエネルギーに頑張るも、

転職は失敗だったんじゃないか・・

このままクビになったらどうしよう・・

でも強引なセールスをしてお客様に嫌われたくない・・

毎日が不安で仕方がありませんでした。本を買うお金もケチりたかった僕は図書館で営業本やビジネス書を借りて読み漁るようになりました。

そんな時に手に取った一冊の本が「サンタさん営業、ドロボー営業」でした。

これだ!著者の言っていることは良く分かる、理想の姿だ!でもどうしたらそんなことができるようになるんだ??

僕が当時本を読んだ時に思ったことでした。

「自分はお客様のことを考えず自分たちの利益のことしか考えない銀行のドロボー営業のマインドに耐えられずに、転職をしたんだ。自分はサンタさん営業をしたいと思っているんだ」とただなんとなく直感しました。

それから、人生の紆余曲折を経て、出会いとご縁によって8年後。

2013年に「富と幸せを引き寄せる サンタ営業の秘密 スペシャルセミナー」に参加をするまで、“サンタ営業”  “佐藤康行” のことはすっかり忘れていました。

サンタ営業に出会うまで③ につづく